雇用保険公開日:2023年5月10日

【深堀り】2023年度 労働保険の年度更新の注意点~例年の算定方法と異なります〜

◆労働保険の年度更新とは

労働保険料は、毎年4月1日から翌年3月31日までの1年間(保険年度)を単位として計算されることになっており、その額はすべての労働者(雇用保険については、被保険者)に支払われる賃金の総額に、その事業ごとに定められた保険料率を乗じて算定することになっています。

労働保険では、保険年度ごとに概算で保険料を納付し、保険年度末に賃金総額が確定したあとに精算することになっている為、事業主は、前年度の保険料を精算するための確定保険料の申告・納付と、新年度の概算保険料を納付するための申告・納付の手続きが必要となります。
これが「年度更新」の手続きです。
この手続きは、毎年6月1日~7月10日に行わなければなりません。

◆2023年度の注意点

2022年度の雇用保険率が年度の途中で変更になったため、2022年度確定保険料の算定において、一元適用事業および二元適用事業(雇用保険)の場合は、保険料算定基礎額と保険料額を労災保険分と雇用保険分ごとに、前期(2022年4月1日~同年9月30日)と後期(2022年10月1日~2023年3月31日)に分けて算出する必要があります。

これに伴い、2023年度の年度更新について、年度更新申告書と確定保険料一般拠出金算定基礎賃金集計表の様式が変更されているので、注意が必要です。
なお、二元適用事業(労災保険)の場合は、2022年度の確定保険料の算定方法は例年と変更ありません。
また、一般拠出金および特別加入保険料の算定方法についても例年と変更ありません。
労働保険年度更新に係るお知らせ(厚生労働省)