その他公開日:2023年11月20日

労務行政研究所より企業における懲戒制度の最新実態が公開されています

民間調査機関の一般財団法人労務行政研究所では、各企業の懲戒制度の内容や、30 のケース別に見た懲戒処分の適用判断などを調査し、回答のあった 225 社の集計結果を取りまとめた結果が公表されていますのでご紹介いたします。
なお今回の調査の対象は、全国証券市場の上場企業3,794社と、上場企業に匹敵する非上場企業1,600社の合計5,394社で、集計対象は前記調査対象のうち、回答のあった225社となっています。
調査結果によれば、「懲戒解雇」を適用するという回答が多かったトップ10のケースは以下のようになっています。
  • (1)75.9% 売上金100万円を使い込んだ
  • (2)74.1% 無断欠勤が2週間に及んだ
  • (3)69.4% 社外秘の重要機密事項を意図的に漏えいさせた
  • (4)60.2% 業務に重大な支障を来すような経歴詐称があった
  • (5)59.7% 満員電車で痴漢行為をして鉄道警察に捕まり、本人も認めた
  • (6)59.4% 終業後に酒酔い運転で物損事故を起こし、逮捕された
  • (7)52.0% 営業外勤者が業務中に自動車で通行人をはねて死亡させ、本人の過失100%であった。
  • (8)50.3% 取引先から個人的に謝礼金等を受領していた
  • (9)49.2% 反社会的勢力との交友が発覚した
  • (10)47.7% 社内で私的な理由から同僚に暴力を振るい、全治10日の傷を負わせた
    ※調査結果では上記の他20(計30)のケースが紹介されています
諭旨解雇では退職金を「全額支給する」が 30.5%と最も多く、「全額または一部を支給する」4.7%と「一部支給する」20.0%を合わせると半数以上が何らかの支給を行っています。
一方、懲戒解雇では「全く支給しない」が 63.2%と 6 割以上を占め、「全額支給する」はわずか0.4%、「一部支給する」も 1.8%にとどまっています。
詳細は次のURLよりご確認頂けます。
【PDF】企業における懲戒制度の最新実態(一般財団法人労務行政研究所)