その他 更新日:2022年8月10日

【2022年6月】改正公益通報者保護法が成立し300人超の企業に体制整備の義務付けがされます

企業の不正を内部告発した従業員らの保護を強化する改正公益通報者保護法が6月8日、参院本会議で可決、成立しました。
内部通報に関する窓口の設置や調査、是正措置などの体制整備を、従業員300人超の企業に義務付ける内容です。
また、内部通報の保護対象を、役員や1年以内の退職者にも拡大することや、内部調査などの担当者らに罰則付きの守秘義務を課す内容です。
2年を超えない範囲内(2022年6月まで)に施行されます。
詳細は、次のURLよりご確認頂けます。
【PDF】公益通報者保護法の一部を改正する法律(令和2年法律第51号)(消費者庁)
【PDF】公益通報者保護法と制度の概要(消費者庁)
【PDF】「公益通報ハンドブック」改正法(令和4年6月施行)準拠版(消費者庁)
改正の必要性については、以下該当箇所を抜粋して掲載致します。
公益通報者保護法は、企業内部の通報により食品偽装やリコール隠しが相次ぎ発覚したことを受けて成立した法律です。
2006年4月の施行以降、施行後5年をめどに見直しを行うことが附則に記載されていますが、抜本的な改正が一度も行われないまま13年以上が経過しています。
企業の内部通報制度が機能せず大きな不祥事に発展した事例や、通報者が企業から不利益処分を受けた事例が相次ぐなど、以前より、法律の実効性には疑問も寄せられています。
【PDF】「公益通報者保護専門調査会報告書」に関する意見
(一般社団法人 全国消費者団体連絡会)
政府は、実効性を現在より高めるべく内部通報者の保護の強化を柱とする公益通報者保護法改正案を通常国会に提出する方針です。
常時雇用する労働者の数が301人以上など一定規模以上の企業に対し、受付窓口の設置や新たな仕組みの周知など、内部通報体制の整備を義務付ける予定です。
【PDF】内部通報制度の実効性向上の必要性(一般社団法人 全国消費者団体連絡会)